わんにゃんフォトで「正面&笑顔」をリクエストしない理由

 

ドッグイベントの撮影をするたびに、気になっていたことあります。それは、お立ち台に座らせた愛犬の名前を連呼しながら「こっちむいて~」「いい顔して!!」と叫ぶ飼い主さんが多いこと。でも、わんちゃんによっては、緊張していたり、疲れていたり。決して「いつもの愛犬の姿」とはいえない状態。

 

 

もちろん、愛犬の性格にもよります。新しい場所が、人が、わんこが大好きな子もいる。でも、そうじゃない子もいます。人間と同じですよね。そんな状態で「笑って」と言われてもね…と(私は、内心)思ってしまいます。

 

もうひとつ感じることに、ペットとのツーショット撮影時、真顔or無理に笑おうとする飼い主さんが多いということ。そして、そういう方は「写真を撮られるのが苦手」というんですよね。

 

 

わんにゃんフォトで撮影する飼い主さんも、写真が苦手な方が大半。曰く「うちの子(ペット)も写真が苦手」とおっしゃいます。これね。自分がどうして「カメラが苦手なのか」と、考えてみるとわかるんじゃないかなって…思いませんか?

 

 

実は、私自身も写真を撮られるのが苦手です。でも、この数年、数多くの撮影をしてきて「写真って考え方(思い込み)や撮り方を変えるだけで、苦手は克服できる」ことを実感してきました。

 

 

 

わんにゃんフォトで「正面&笑顔」をリクエストしない理由

「自然な笑顔」は湧いてくるもの

 

撮影の時「無理に笑わなくていいですよ。」「カメラ目線はいりません」とお伝えすると、「え?」という顔をされます。これ、当然の反応ですね。(笑)。私たち、小さな頃から「写真=笑顔の方程式」が刷り込まれてますから。

 

 

例えば、写真を撮られる時の事、思い浮かべてください。毎回「はい、チーズ!」って言われましたよね?さかのぼって、子供時代。「はい、笑って!いい顔して!!」と必ず、声をかけられました。

 

 

こういう経験の積み重ねで『写真を撮る=笑顔で撮られねばならない』の方程式が、無意識にインプットされてきました。もちろん、撮影の時、自然に笑顔になれる方はいいんです。でも、カメラが苦手だと「撮られること」をめちゃ意識しませんか?もう、プレッシャーでしかない。

 

笑顔が見えなくても、遠目の写真でも幸せを感じる

 

でも、「写真=笑顔」がインプットされてるから、無意識で笑おうとする。顔が引きつります。結果…不自然な笑顔になる。不自然な笑顔って、顔の筋肉が緊張しています。ナチュラルな笑顔とは違います。そういう写真ばかりだったら、当然、不自然な笑顔の写真をみて、「やっぱり、私。写真写りが悪いなぁ」と感じる。だから「写真は苦手。キライ。」となる。負の連鎖の完成です。写真嫌いになっても当然。(^^;

 

 

笑顔は作らなくてOK!な理由

 

わんにゃんフォトの撮影をしていると「自然に、意識しない」笑顔が浮かびます。「笑ってください」と言わなくても、自然で素敵な笑顔が撮れるんです。

 

マスクで顔が隠れ手入れも、優しいまなざし。口元の微笑みが透けて見えてくる。

 

これは、撮影中、カメラを意識しなくてOKな流れをつくるから。

 

わんにゃんフォトの撮影スタイルは「いつも通りに、遊んでください。」「お散歩しましょ~。」「ご飯あげてください。」「ブラッシングしてみましょうか」「お顔つけて、大好き~って言ってみましょう」「カメラ見ないで~」という完全フリースタイル。

 

 

始めはカメラを意識していても、そのうち撮られてることを意識しなくなります。意識がペットに向き始めると、いつもの自然な飼い主さんになります。そうするとペットもリラックスします。名前の連呼もされないし、こっち向いてと怒られることもない。沢山おやつもらって、いつもより遊んでもらえるので、しっぽさんたちは、楽しい楽しい~ONLY!

 

 

途中では、様子を見ながら「はい、こっち向いて~」という指示もします。でも、あくまで、流れのなかで声かけ。撮られる意識が薄まっていく結果、飼い主さんも、ペットも、カメラを忘れて、いつものいい表情で。自然にいられる。

 

 

だから、笑顔をつくる必要もないんです!!

 

 

 

写真は、写っている飼い主さんとペットの気持ちや関係性が、すごくよく見えてきます。というか、透けて見えてくる。言葉はいらないなって感じられるんです。正面写真でなくても、顔が写っていなくても、想いが、一緒に過ごす記憶がぎゅっと詰まった

キラキラの記憶が詰まった写真になるんです。

 

 

 

ペットも「自由にいつも通り」でOK!!

 

飼い主さんが、ペットを撮ろうとカメラを構えると「こうなる」あるある。

 

・そっぽむいちゃう

・嫌そうにする

・どっかにいっちゃう

・可愛く撮れない

・寄ってくるから撮れない

・好きだと思えるツーショットが、ほとんどない

 

 

こうなる理由のひとつが、飼い主さんが必死になりすぎるから。そして、ペットの気持ちが2の次になっているから。(苦笑)

 

いい写真を撮りたい気持ちはよくわかります。でも、いい写真を撮りたいなら、無理強いは逆効果。(自分を当てはめて考えてみましょう~。)

 

だからこそ、わんにゃんフォトでは「ほぼフリースタイル」。撮っているうちに、正面顔も笑顔も撮れることが分かっています。だから、自由に好きに動いてもらう。焦らないことも大事。時間をかけて、じっくりペットと向き合う気持ちが大事です。

 

カメラが苦手(キライ)!ゆきやくん&かなたくん

 

飼い主さんとペットのいつもどおりの日常を残すことが、わんにゃんフォトのミッション。日常は、毎日続くから、これからも変わりなく続く、と思ってしまいがち。でも、そこにこそ、かけがえのない幸せがあります。

 

 

 

でも、いつか必ず終わりがやって来ます。それは、明日かもしれないし、数年後かもしれないけど、2度と戻ってこないペットと過ごす愛しい時間。その記憶は、一緒に暮らした時間の中にこそ、深く残ります。そして、やがて朧げになていく。だからこそ、日常を残すことに、わんにゃんフォトはこだわります。

 

 

 

正面&笑顔でなくても、価値のある1枚を残す意味

 

その瞬間の記憶が、幸せな気持ちがよみがえる写真。温もりを感じられる写真。ペットの、自分の気持ちが感じられる写真。写真は雄弁です。

 

 

 

いつか、愛するペットをお空に見送ったそのあとで。深い悲嘆や後悔のその先にたどり着いたとき。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 深いペットロスで辛い思いをしても、一緒に生きた時間を、愛しさとともに笑顔で思い出せる写真があれば、必ず救われる。そう、信じています。

 

 

 

あなたにとって、本当に価値を感じられる写真はどんな1枚ですか?

是非、考えてみてください。きっと、今までのいい写真の定義が変化するはずです。